工場に小気味よく響く金槌の音

コツコツ、と響く小さな音
それは力ではなく、加減で打つ音
大川組子の組み立ては、繊細な部材を傷つけないよう、
職人が呼吸を合わせるように金槌を入れることで生まれます
一打ごとに確かめるように、木と木が寄り添い、
やがて静かに一つの形へと整っていきます

大川組子の葉っぱを枠に組み込む際、金槌の扱いには細心の注意が求められる
力加減を見極め、金槌の面の角度が葉っぱとズレがないように打ち込んで行く
角度がずれれば葉っぱが割れてしまい
わずかなズレが全体の調和を崩してしまうため、狙いを定め、真っ直ぐに力を伝えることが求められる

金槌の音は単なる作業音ではなく、組子が正しく収まっているかを知らせる合図でもある
澄んだ音が響くとき、そこには無理のない美しい結合が生まれている
職人はその音と手の感覚を頼りに、一打一打に心を込めて仕上げていく